ある日、皿洗いをしようと台所に行くと、こうして岸和田でトイレつまりが起こるとしては足の裏に冷たい水の感触が。夜寝る前に水でもこぼしたかと思ったが、どうやら水はシンクの下に伸びる排水管を伝って床を濡らしているようだった。幸いなことに、仕事もなく暇な昼間だったので、24時間いつでも対応してくれるという、賃貸契約に付帯してきたサポートサービスに電話をした。「水漏れですね、すぐに伺います」との事で、待っていると本当にすぐに作業員は現れた。30代前半といった雰囲気のその人は、まるで「気の知れた親戚の家」くらいの距離感で、ドカドカと部屋に入り、排水溝を覗き込んだ。シンクにはまだ洗っていない食器があり、何となく気まずい感じがしたが、作業員は一切気にとめる事無く、素手で食器を隅に寄せ、躊躇することなく排水溝に顔を近づけた。数秒、排水溝を点検すると、胸ポケットからiphoneを取り出し、例のあの強烈なLEDライトで排水溝を照射し、これは台所をまるごと交換ですね、と言い放った。「原因は何ですか?」聞くと、「ちいさーい穴があいちゃってますね、古いからでしょうね」ちいさーい穴が開いているだけで全交換になるとは驚きだったが、シンクが新しくなるのは大歓迎である。ちなみに、私の賃貸は築30年以上経っているが、もう少し新しいシンクであれば部品交換での対応も可能だったらしい。おかげで、新しいシンクで快適な生活を送ることができるできている。怪我の功名とはこの事か、という出来事であった。